問題
問題3 A社は、複数の事業を抱えている。現在、経営戦略部門の主導により、それぞれの事業に、どの程度の資源を投入すべきかを計画している。事業aは、市場成長率は低いが、A社の持つ相対的な市場シェアは高く、安定した事業として確立している。PPMの考え方に従った場合、この事業aから上がってくる資源の活用方法に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。
ア.事業aの資源は、「相対的な市場シェアが高く、市場成長率も高い事業b」に投入し、
令和元年度 前期 ビジネス・キャリア検定試験 経営戦略分野 3級 経営戦略
今後の安定的な収益源として育てるべきである。
イ.事業aの資源は、「相対的な市場シェアも低く、市場成長率も低い事業c」には、投
入を避けるべきである。
ウ.事業aの資源は、「相対的な市場シェアは低いが、市場成長率が高い事業d」に投入
し、今後の市場シェアの獲得を狙うべきである。
エ.事業aの資源は、「相対的な市場シェアは高く、市場成長率が低い事業a」に再投
入し、更なる市場シェア拡大を追求すべきである。
解説
正解:エ
標準テキスト第2版65-69ページに事業構造と資源分配に関する記載があります。以下、引用します。
PPMから見た企業戦略の策定とは、「金のなる木」から十分な資金を得て、「問題児」を「花形商品」に育てることにある。つまり、「金のなる木」を資金源として、「花形商品」あるいは、有望な「問題児」に資金を集中する一方で、「負け犬」や有望でない「問題児」を切り捨てる選択をするのである。
「相対的な市場シェアは高く、市場成長率が低い事業a」は、金のなる木です。
「相対的な市場シェアが高く、市場成長率も高い事業b」は、花形商品です。
「相対的な市場シェアも低く、市場成長率も低い事業c」は、負け犬です。
「相対的な市場シェアは低いが、市場成長率が高い事業d」は問題児です。
よって、選択肢エが正解です。
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