問題
問題5 経営戦略部門に求められる機能と能力に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。
ア.企業において、経営戦略の策定と実行について中心的な役割を果たすのが経営戦略部門である。
令和2年度 前期 ビジネス・キャリア検定試験 経営戦略分野 3級 経営戦略
イ.経営戦略部門は、抽象的な概念や思考を可視化し、新たな経営ビジョンや経営戦略の策定を補佐する役割を担う。これは、従来のプランニング能力と同様に、今日の経営戦略部門に要求される能力である。
ウ.今日では、従来のヒト・モノ・カネといったハード中心の経営資源から情報的経営資源へと重要性が移行している。すなわち、ノウハウやブランド、特許等であり、これらの情報的経営資源の新たな獲得や管理のために、情報リテラシー(活用能力)の重要性がより高まっている。
エ.経営戦略部門においては、高度な専門知識をより徹底して深め、経営環境と経営資源の分析能力を高めていく必要がある。そのためには、社内の他部門(ライン)とは一線を画して、定性的・定量的データの分析と戦略策定に努めていくことが望まれる。
解説
正解:エ
標準テキスト第2版40-41ページにこれからの経営戦略部門スタッフに関する記載があります。以下、引用します。
関係部門との手法適用上の障害、起こりうるデメリットの解消、メリットの還元ルールなどを現実的に調整できる交渉能力も不可欠である。さらに、戦略を策定するうえでの深い見識や知識、そして豊富な社内外での業務経験も不可欠である。それは、実際により的確な経営戦略を策定するためだけでなく、策定した経営戦略を社内の各事業部門やスタッフ部門に納得させるだけの権威を持たせる意味でも、非常に重要である。そして最後に、さまざまな利害関係者や内部の抵抗勢力からの圧力や、激しい環境変化や社会変化、急速な技術転換などに立ち向かっていけるタフネスさが必要なことは、いうまでもない。
問題5は不適切なものを選ぶため、選択肢エが正解です。
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